【vol.3】実施レポート:とやまの里となりわい くらし・しごとツアー①
更新日:2018/11/15 17:21
未来の移住者のためのスペシャルカスタマイズツアー【とやま移住旅行VOL.3】。
2コース目は「とやまの里となりわい」をテーマに、11月10日~11日の1泊2日で開催されました。
今回巡ったのは、県東部に位置する黒部市&入善町。
県内の中でも、北アルプス・立山連峰の山々により近いエリアです。山、里、海と豊富な自然環境を有し、“名水の里”ともいわれる地域を廻ります。
このツアーでは、黒部の自然資源を活用して事業を起こした方や、農業をなりわいにしている移住の先輩を、地域を盛り上げる活動をしている方々と共に巡りました。同じ地域でもさまざまな生き方、暮らし方、働き方があることが感じられる2日間となったのではないでしょうか。まずは1日目のレポートです。
参加者を乗せたバスがまず最初に向かったのは、黒部の名水に特化したコーヒー事業を営む「(株)北山物産」さんです。
自家焙煎コーヒーが楽しめる喫茶店「水の時計」を営む他、黒部の名水を使ったコーヒー関連商品の生産販売をしておられ、東京の日本橋とやま館や県のPRイベントなどでも盛んに紹介されています。
代表の北山晃さんにお話を伺いました。
富山といえば、北アルプス立山連峰。その3,000m級の山々に降り積もる雪。それが雪解け水になり、地下を100年かけて湧き出ています。「水の時計」ではその恵みの湧き水を使って、コーヒー豆を浸水処理しているのだそう。
黒部出身・在住の北山さんは、自分の生まれ育った地域が有する素晴らしい自然資源を活かしたいと、その研究を重ねてきました。”名水の里”ならではのなりわいを、自らの手で作ってきた北山さん。現在は、海外への販売展開にも果敢にチャレンジされています。新しい事に挑戦する日々の取り組みを「楽しい」と語る北山さんのお話に、参加者は引き込まれていましたよ。
「水の時計」さんで、黒部の名水についての知識をたっぷり蓄えた一同は、バスに乗り込み、次の目的地・生地(いくじ)へと向かいます。
生地地区は、現在20か所の湧水スポットを有するエリアです。この地域では湧水を「清水(しょうず)」と呼び、飲み水や炊事洗濯などに利用してきました。今回は、地区の中でも最も多い湧出量を誇る「清水庵の清水」を訪れました。
「清水庵の清水」には、『奥の細道』で有名な松尾芭蕉が越中巡遊の際に、こんこんと湧き出る清らかな水を見て名付けたという言い伝えがあるのだそう。
湧出量や水質、味わいがそれぞれに異なる、生地地区の清水。水温は1年を通じてほぼ11℃前後。適度なミネラルを含み「おいしい水」として地域の人々に親しまれています。
さて、清水を体験したあとは、2グループに分かれて黒部市内を散策します。各グループのガイドを務めてくれたのは、地域おこし協力隊のお二人。そして、ベテラン黒部観光ガイドの米屋清美さんです。
地域おこし協力隊の杉田晋一さんは兵庫、小澤泰史さんは愛知出身。移住の先輩です。実際に移住して感じた魅力をお伝えしようと、数ヶ月前からルートを考案して下さいました!(ありがとうございました!!)
さて、まず杉田さん&米屋さん率いるグループは、生地地区を散策しました。
生地は漁業のまち。海に面していて、黒部漁港がすぐそばにあります。米屋さんからはまちの歴史などをたっぷりと、そして杉田さんからは老舗の魚屋さんやお気に入りのお店など、住民だからこそ知るディープな生地を教えていただきましたよ。
地域おこし協力隊として3年目の、杉田さん。道ですれ違う人に挨拶したり、作業をされているお知り合いに声をかけて紹介してくれたり・・・生地の「日常」を垣間見せていただくとともに、まちの人と温かい関係を築いていらっしゃるのが伝わってきました。
いっぽうの小澤さんグループは、黒部市のなかでも市街地にあたる、三日市地区の散策へ。
小澤さん曰く「駅、スーパー、商店など生活に必要な施設が揃っていて暮らしやすい!」という三日市地区。じっくりと案内してくださいました!
三日市は、昔ながらの商店街と新開発の街並み両方を有する地区です。今回案内してもらったのは、旧北陸街道沿いにある、昔から地域の人々に愛されている商店街。小澤さんには、まちの商店や歴史をガイドしてもらう一方で、「もしこのまちで空き家をリノベーションして住むなら…」と、ご自身の経験談も紹介してもらいました。先輩移住者ならではの情報をたくさん共有できた有意義な時間になりました!
約2時間のグループ散策を終えた一行は、次の目的地「濱田ファーム」さんへと向かいます。
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