【vol.4】実施レポート:とやまの街+町 輝く地元の企業たち④〜高岡市〜
更新日:2020/04/14 18:58
富山に移住を考えている方たちに向けた、スペシャルカスタマイズツアー【とやま移住旅行】。
前回に引き続き、2月に開催した「とやまの街+町 輝く地元の企業たち」の様子をお届け!2日間の旅はラストスパートです。
2日目午前、小矢部市を出発したバスに揺られること約30分。ものづくりの町・高岡市へとたどり着きました。高岡は、銅や錫の鋳物をはじめとする工芸品が特産の、富山県第二の都市。ここで3人のガイドと合流し、3グループに別れてランチと町の散策へ出かけます。
1つめのチームのガイドは岩水成美さん。
バスで岩水さんの職場がある「高岡オフィスパーク」へ。高岡市街地から少し離れた、庄川沿いにあるオフィス団地です。
岩水さんは、大学進学をきっかけに県外から高岡へ。卒業後も富山に残り、「高岡市デザイン・工芸センター」で高岡のクラフトを通じてまちづくりに関わるお仕事をしています。
隣接する富山県産業高度化センターの展示室では、高岡の会社が手がけた工芸品や日常雑貨、クラフトコンペの受賞作品を見ることができました。
工芸品に触れたところで、オフィスパーク内の「能作(のうさく)」へ向かいます。錫製品に現代的なセンスをプラスし、生活の中で使える上質な製品を生み出している企業です。工場見学・鋳物体験もできますが、今回の目的地は、カフェ「IMONO KITCHEN」。富山の食材をふんだんに使った食事やスイーツを楽しむことができます。今回は「大門素麺とおにぎりセット」をいただきました。
ランチの間にも、岩水さんの出身地についてや高岡のものづくり文化が発展した経緯など話が広がりました。
ランチのあとはパークを離れ、バスで高岡市中心部へ向かいます。道中、戸出地区の「高岡銅器団地」へ。鋳物製造をはじめ、プレス、着色業など、44もの企業が集まります。窓から眺めるだけでも、高岡らしいものをたくさん発見!!
チーム2つめのガイドは奥村育枝さん。
高岡市内の海沿いの町・伏木出身で、関東に進学したものの地元が好きで卒業後はあっさりUターン。現在、市内の鋳物メーカーでグラフィックデザイナーとして勤務しています。
奥村さんが選んだランチスポットは地元の人に親しまれる中華料理店「金龍菜館」。餃子がおすすめ!とのことだったので、大皿を注文し分けあっていただきましたよ。(金龍菜館は撮影禁止のため、写真はありません…!)
ランチの後は、バスで奥村さんがこよなく愛するスーパーマーケット「フレッシュ佐武」へ。
1日目もよきものにこだわったスーパー「黒崎屋」をご案内しましたが、本日もゆっくり見ていただきたいと思います。
1969年創業のフレッシュ佐武は、この一店舗のみ。奥村さん曰く、お盆や正月には「家族においしいものを食べさせたい!」と考えた地元の人でとても混みあうといいます。参加者の皆さんも各自、おみやげをゲットしていただきました。「帰りの新幹線で食べます!」との声も♪
最後のチームのガイドは、西田芽以さん。
リノベーションホテルのスタッフとして働く西田さんは、岩水さん同様、進学で富山県に引っ越してきました。高岡に住んで10年近くになるそう。
高岡にある「富山大学 芸術文化学部」は、富山らしく工芸を学べるコースが充実。ものづくり女子を集める磁場なのですね。
西田さんセレクトのお店は「COMMA,COFFEE STAND」。土蔵造りの建物が並ぶ「山町筋」の一角にある、蔵を改修した建物です。
ここでは西田さんの感じる富山の魅力や、日々感じていること、お仕事、そして空き家事情など様々な話に花が咲きました。ランチの間に西田さんの友人が偶然2人も来店するというサプライズも。
食後はまちなかを散策しつつ、ショッピングセンター「御旅屋セリオ」内の高岡子育て支援センターへ。今回は子育て中の参加者の方がいたので、それならばと西田さんが提案してくれました。ここではスタッフの方に、施設の概要と高岡の子育て事情を教えていただきました。
そして2日間のツアーも最後の行程になりました。3つのチームが集合して、レンタルスペース「おおてらハウス」で振り返りの時間です。
「おおてらハウス」がある金屋町は、千本格子の町並みと石畳が美しい町。
高岡鋳物の発祥の地でもあり、加賀藩二代藩主・前田利長が、金屋町に京都から7人の鋳物師を呼んだのが始まりと言われています。
振り返りタイムでは、参加者・迎える側のスタッフともにひと言ずつ意見交換。
参加者さんからは「困ったときに相談する人ができた!」「富山が大好きに…」「1つのものを極めようとする気質があるみたい」「SNS時代だからこそ、直接話せるのが嬉しい」「朝降った雪が昼にはもう溶けてしまった。雪の具合がわかるのが嬉しい」などなど、嬉しい言葉をいただきました。一方、「もっとこんなことが知りたかった」という貴重なご意見も。
それに対して、スタッフから出てきた言葉は「迷ってもいいし、富山じゃなくてもいい。無理に来て欲しいわけではありません。少しでも選択肢が増えたり、印象がわかったりしたらいいな」という内容でした。
また2日間のガイドをしてくれた、自らも移住者である山岳ガイドTravearthの大塚さんからは、「自分が移住した10年前ぐらいは、移住者は『変わり者』扱いだったけれど、今は『住む場所を変える』という選択肢が浸透してきていて、いいことだと思います。ゆっくりと考えてください」との言葉をいただきました。
参加者の皆さん、来て下さってありがとうございました。そしてここまでレポートを読んでくださった皆さんも。
少しでも皆さんの変化のきっかけになれたらと思い、組み立て、たくさんの人の協力を得て作っているツアーです。皆さんにすてきな選択肢と、よいご縁がありますように。
ぜひ、2019年度の「とやま移住旅行」3回のツアー行程がまとまった、これまでのレポートも読んでみてくださいね。