【vol.3】実施レポート:とやまの里となりわい くらし・しごとツアー③

更新日:2018/12/05 10:04

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11月10日〜11日に1泊2日で開催された、未来の移住者のためのスペシャルカスタマイズツアー【とやま移住旅行vol.3】。
今年度2回目のツアーテーマは「とやまの里となりわい」。旅する舞台は黒部市から入善町に移り、2日目がスタートです!
前回に引き続き、事務局スタッフが旅の様子をお届けします。

この日は立山連峰がうっすらとだけ見えました…!

天気の良い朝。黒部の宿からバスに乗り込み、参加者一同は入善町へ向かいます。入善町は富山市中心部から車で約50分、北アルプスと日本海を臨む雄大な自然景観と豊富な地下水に恵まれたまちです。

目的地に向かう途中で1日目の濱田ファームさんでも話題になった、黒部市三日市茅堂の「パッシブタウン」がバスの外からちらり。住宅のアルミ建材やファスナー等で高い技術力を誇るYKK・YKK APが開発を進めている、新しい地域コミュニティ・ライフスタイルを提案するまち、パッシブタウン。定期イベントである「KAYADO!フリー」がちょうど開催しており、そこには濱田さんの姿も。バスに気づいて手を振ってくださいましたよ。

ワークショップやマルシェなどを楽しむイベント「KAYADO!フリー」。毎月第二日曜日に開催されています。

イベントの様子をバス内からパシャリ。

さて、バスは入善町へ向かいます。最初に目指すのは、富山のお水と空気にこだわったパックご飯やお餅を製造している「株式会社ウーケ」さんです。現在2つ目の工場を増設中で、さらなる活躍が期待される注目の企業です。到着すると人事を担当している西野博文さんと、社員の石田久美子さんとが笑顔で迎え入れてくださいました。

株式会社ウーケで製造されているパックご飯の数々。日本向けのものから海外向けまで、およそ60種類ものパックご飯を作っているそう。

入善町のマスコットキャラクター「ジャンボ〜ル三世」がお出迎え。

まずはDVDでウーケについてのお勉強です。
ウーケで作られるご飯の炊飯水は、名水百選にも選ばれた「黒部川扇状地湧水群」の超軟水を使用しています。富山の自然が生み出す良質な水で、風味と栄養が活きた美味しいご飯が出来上がっているのですね。

DVDを興味津々に鑑賞する参加者の皆さん。左奥には入善町の子供達が作った工作物が飾られています。

ウーケの概要について学ぶと、次は実際の製造を見学できる見学へ。西野さん班と石田さん班の2グループに別れて、案内していただきました。
工場では1日に28万食ものパックご飯を製造しています。お米を殺菌し、加水、そして炊飯されて検査へ…。12の工程を経て、やっとパックご飯が完成します。
安心できるご飯の提供に向けて、出社から8時間以内は納豆を食べないという社内ルールも。というのも、納豆菌はお米にあまり良くないのだそう。他にも興味深いお話がたくさん飛び出しました。

各工程が覗ける窓から工場の中を見学。パックご飯が次々と運ばれていきます。

工場を増設中ということもあり、「一緒に働いてくれる方は大歓迎です」と西野さん。実際にウーケで働く様子を想像できるような細かいお話まで話してくださいました。どんな人材を募集していますか?といった質問まで飛び交いましたよ。
さらに富山での暮らしぶりについても語ってくださった西野さんと石田さん。石田さんは関東からのUターン経験者。「富山の冬は辛いけど、その分春の訪れがとても嬉しく感じられるんです」と笑顔で語ってくださいました。
お別れの際にはパックご飯のお土産までいただきましたよ。
株式会社ウーケの皆さん、貴重なお話をありがとうございました!

富山の自然について、物価について、生活について…たくさんのお話をお聞きしました!

ウーケをあとにし、次は「くぬぎやま町営住宅」に向かいます。くぬぎやま住宅は、旧雇用促進住宅を改修し、若者・子育て世帯が気持ちよく暮らせるよう整備された町営住宅です。
案内してくださったのは前日の交流会にも参加してくださった、入善町役場の四月朔日(わたぬき)さん。

入善町について質問するとなんでも答えてくれる、入善町のスペシャリストです。

3~5階部分が定住促進住宅となっている「くぬぎやま町営住宅」。いざ、お部屋見学へ!

1LDKのリビングと和室が2部屋の広々とした空間に皆さんテンションが上がります。「こんな良い物件がこれだけの家賃だなんて…都市部ではありえない!」との声も。
スーパーや小学校、役場へのアクセスも良い場所に位置し、はじめての暮らしも安心できそうです。共有スペースであるお庭には、子供用の遊具の設置を検討中だそう。ますます良い環境になりそうですね。

くぬぎやま住宅以外の住宅地や空き家などの資料も見ながら、いろいろな住まいの情報を物色。その眼差しは皆さん真剣です…!実際の暮らしぶりを想像して参加者の皆さんからは質問がどんどん飛び交いました。

いろいろなお部屋を比較。

集合住宅以外にも、空き家バンクや補助金などの情報も教えてくださいました。

くぬぎやま町営住宅で入善の暮らしに夢を膨らませた一同が次に向かうのは地元のスーパー「コスモ21」。食品売り場だけでなく、薬局や歯科医院、ホームセンターに100円ショップなど、ここに来ればなんでも揃う、地元の方々に愛されるスーパーです。

「こんな大きな鮮魚がこの値段で…?!」と驚く参加者の皆さん。

今が旬の蟹もこんなにたくさん!

さらに、コスモ21からほど近くの、入善町の地場産品がならぶ直売所「あいさい広場」にも行ってきましたよ。入善町ならではの「ヒスイパン」やえごまの葉を使った「えごま味噌」など、珍しい品々を手に取り、お買い物タイムです。

入善ジャンボ西瓜やお米をはじめとする特産品はもちろん、素材をいかした加工品も充実しています。

新鮮な野菜の数々…!

さて、お買い物を楽しんだあとは、3グループに分かれてランチを兼ねた入善町散策へ。各グループのガイドを務めてくれたのは、地域おこし協力隊の森翔平さんとvol.2でもガイドをしてくださった、入善町在住の徳光典子さん。そして、昨年のとやま移住旅行にも参加し、入善町へ移住された移住の先輩、市川哲也さんです。入善町の魅力をお伝えしようと数ヶ月前から散策ルートを考案してくださいました。

まず、森さん率いるグループは、多くの地元の方に愛される「ドライブイン入善」へ。
定食に丼物、麺類など、メニューの品揃えが豊富!ボリューム感のあるメニューで、若者や親子連れはもちろん、働く皆さんのお昼ご飯にも大活躍のお店です。

「ドライブイン入善」のカツ丼。

移住旅行に参加したきっかけを伺ったり、森さんの暮らしについてお話していただいたり、和やかな時間でした!

ランチのあとは、入善神社や花月公園、商店街などを散策。森さんの住んでいる町営住宅にも寄り道しちゃいましたよ。敷地内にある公園や、物置、駐輪場など森さんの生活の様子をチラッと見せてもらいました!

森さんの住む町営住宅内にあるカラフルで可愛い公園。とても綺麗でした!

一方、徳光さん率いるグループは健康交流プラザ・サンウェルへ向かいました。健康・福祉・交流をキーワードに、地域の人々のいきいきとしたくらしをサポートする総合施設です。到着すると、地元のママさんグループによる「にこまるフェスタ」というイベントが開催されていました。

子供向け用品や衣服のフリーマーケットなどが行われる「にこまるフェスタ」。多くの親子さんで賑わっていました。

施設内にあるカフェ「グラチネ」でランチです。
店主の笹川利江さんと徳光さんはご近所さん。東京で修行を積まれた笹川さんの料理は、徳光さんイチオシです。

ドリンクとデザートもついてくるグラタンランチセット。

ランチを楽しんだ後はサンウェルの展望台へ。入善町の自然豊かな町並みを一望しました。

展望台から地元の公園や体育館を発見!美しい風景に癒されました。

そして、市川さん率いるグループは、「コスモホール」を訪れました。コンサートのほか町内アマチュア団体等の各種発表会が行われる多目的ホールです。
館内の図書館では、司書さんが入善町での子育てについてたくさんの貴重なお話を語ってくださいました。
図書館の中には、子育てスペースや授乳室などがあり、小さいお子さんを連れてきても安心できる環境が整っています。滑川市や富山市など、入善町外から来る人も多いんだとか。

司書さんの息子さんはUターン経験者ということもあり、移住に関してもたくさんのお話をお聞きしました。

お盆にはおじいちゃんおばあちゃんの家に遊びに来た子どもたちも多く集まるキッズルーム。

ランチは市川さんがよく利用しているという昔ながらの食堂「かおり食堂」。定食、うどん、そば、丼モノなどメニューが豊富なお店です。

レトロな佇まいの「かおり食堂」。

ボリューム満点の「野菜炒め定食」。カツ丼も人気メニューだそう。

グループに分かれて散策したあとは、「入善まちなか交流施設 うるおい館」にて2日間のふりかえりを行いました。
黒部市・入善町でのたくさんの場所や人との出会い、そして交流があった2日間。それぞれ感じたことを、最後に語り合いました。

参加者の皆さんからは
「人とのつながりを大切にしている人が多くて、交流会はまるで親戚集まりのようにあたたかかった。」
「すっかり暮らしについては東京の頭になっていたことがわかった。今後のことを考えるのが楽しみ!」
「移住経験者の先輩方のお話を聞いて移住に対するハードルが下がった!」
「富山はいろんな暮らし方を選ぶことができる土地だなあと感じた。」
などなど、多くの嬉しい感想をいただきました。移住について、これからの暮らしについて、色々な角度から考えることができたのではないでしょうか。
2日間一緒にまわった地元ガイドも方々からは
「自分たちの暮らしの中の素朴な楽しみに触れてもらえたことが嬉しかった。」
「自分が移住する前に知りたかったことがたくさんあった笑 実際に行って体感してみることは大切ですね!」
などの声がありました。
富山に暮らしている受け入れ側としても、新しい発見や多くの気づきを得ることができました。
今回ツアーにご協力していただいた皆さん、そして参加者の方々、ほんとうにありがとうございました!

移住旅行もいよいよあと1回、2月を残すのみ。最後のツアーは「とやまの新・地域ビジネス くらし・しごとツアー」です。どんなツアーになるのでしょうか。
次回もお楽しみに!

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とやま移住旅行vol3「とやまの新・地域ビジネスくらし・しごとツアー」