【vol.2】実施レポート:とやまのモノ・まち・伝統 くらし・しごとツアー〈2日目〉②
更新日:2018/03/06 13:52
移住旅行2日目は、午前中に企業を2社訪問するという濃縮スケジュール!
「株式会社フジタ」さんに続いて、お隣の小矢部市にある「薄氷本舗五郎丸屋」さんを訪れました。
宝暦2年から続く「薄氷本舗五郎丸屋」は2018年で創業266年を迎えた老舗和菓子店。
その看板を支えてきたのは、「薄氷」(うすごおり)という干菓子。北陸の冬によく目にする水溜りや水田に張る美しい薄氷の姿をモチーフにしています。
今や富山のお土産には欠かせない存在となった、丸いフォルムの「T五」(ティーゴ)を筆頭に、近年は女性をターゲットにした新しいお菓子も続々生み出しています。
「雪の降る中、ようこそ富山へ!」と迎えてくれた、五郎丸屋の16代目・渡辺克明さん。
店頭に並ぶ商品も気になるところですが、それは後のお楽しみにして…、お店の奥にある座敷でお店の歴史や、Uターン経験者でもある渡辺さん自身のお話をうかがいました。
最初はまさかお店を継ぐとは思っていなかった渡辺さん。体調を崩したのをきっかけに、「自分の生きた証を残したい」と和菓子職人になる道を歩み始めました。
東京の和菓子屋で3年修業した後、富山にUターン。
まずは、お店を長年支えてきた「薄氷」を変えたいと思ったそう。
味のバリエーションを増やし、見た目もかわいらしく変えて、女性の人気を集められるお菓子にしたいと試行錯誤を繰り返しました。
寝る間も惜しんで作り上げた「T五」は、薄氷の良さを生かしたまま、味やカラーの変化も楽しめる逸品。
今までの季節限定の薄氷は色を変えても味は同じでしたが、「T五」は味でも変化を楽しめます。
全国の百貨店の催事で出店する際には、百合根あんで羊羹を挟んだ「生T五」も販売しているんだとか。保存期間があまりに短いので、催事の時に特別に行われる渡辺さんの実演販売のみで、普段の店頭販売はしていないそうです。
渡辺さんの巧みな説明に、みなさん思わず喉が鳴ります。いつか本店でも販売してほしいですね…!
質疑応答では「T五」の意味から、地域の子育て支援まで幅広く質問が飛び交いました。
ひとつひとつ丁寧に答えてくださる渡辺さん。
「T五」の由来も、富山やトーン・テイストの「T」と五色だから「五」です、と説明してくださった後に、少しはにかみながら「実はジャズが好きなので名曲Take Fiveにもちなんでます」とこっそり教えてくれました。
お待ちかねのお買い物タイムでは、先ほどお話を聞いてすっかりファンになった「T五」や、最近雑誌で取り上げられた「モナカフロランタン」に人気が集まります。
箱売りだけでなく、バラ売りも用意。あれもこれも味見したい…とひとつずつ手に取る人も。これも本店だけの楽しみ方ですね。
帰り際には、お土産に、と現在開発中で来月初お目見え予定のゆべしもいただきました!
オレンジや紫のかわいらしい包み紙にくるまれたゆべし。ここでも女性人気を集めそうなポイントを垣間見ました。
次に出店予定という大阪の催事の告知に、
大阪府から参加されたご夫婦も「行きます!生T五食べたいです!」と声が。
みなさん、すっかり五郎丸屋さんのファンになっていました!
渡辺さん、スタッフのみなさん、ありがとうございました〜!
2日間の移住旅行もいよいよ終盤です。この後は「住みよさランキング2017」で全国2位となった砺波市へ向かいます!