【vol.3】実施レポート:とやまの新・地域ビジネス くらし・しごとツアー①

更新日:2019/03/14 12:38

未来の移住者のためのスペシャルカスタマイズツアー【とやま移住旅行vol.3】。今年度も無事に全ツアーが終了いたしました。参加して下さった皆さん、そしてご協力して下さった皆さん、本当にありがとうございました!

 

さて今回は、今年度のラストを飾ったツアー、2月16日(土)〜17日(日)に1泊2日で開催された「とやまの新・地域ビジネス くらし・しごとツアー」の開催レポートをお伝えします。早々に定員に達し、キャンセル待ちも出るほどの人気を博したこのツアー。テーマや訪問先に関心を持たれた方、県西部への移住&起業を視野に入れている方などが多数参加して下さいましたよ。

2日間の全体ガイド・先輩移住者の金子奈央さん。

全体ガイドを務めて下さったのは、金子奈央さん。氷見市で子育てをしながら、富山の情報サイト「富山の遊び場!」の運営をされている起業家でもあります。移住の先輩としての目線から、リアルな情報をたくさん教えて下さいました。

 

まずは集合場所・富山駅から約20分ほどバスを走らせて、最初の目的地に到着。県を東西に分けるおよそ中心に位置する「呉羽山」のふもと、富山市古沢地区です。

晴れた日の古沢地区の様子。呉羽山丘陵のふもと、のどかな雰囲気。

もともとは、田んぼと畑しかなかったという古沢地区。しかし近年、こだわりの味や品質を提供する県内の人気店が続々と移転・開業されているのです。1年ごとにお店が増え、年々賑わいをみせているこのエリア。現在は、食に関心の高い人々が県内外からひっきりなしに訪れる、新たなフードエリアになっています。

外観もオシャレなお店が数件 建ち並んでいる古沢地区。

ここで迎えてくださったのは、古沢地区に最初に店を構えた「メツゲライ・イケダ」代表の村田勝己さんです。

今回の視察訪問に快諾して下さり、全面的に協力して下さったメツゲライ・イケダ代表の村田さん。

「メツゲライ・イケダ」は、こだわりの加工肉販売店。店舗から車で10分程のところにある「池多ファーム」で育った牛や地元の豚肉を使い、本場ドイツの製法で自社製造しています。添加物を使っておらず、肉そのものの旨味が存分に感じられるハムやソーセージ。その味はドイツの国際コンテストでも金賞を受賞するなど高い評価を得ています。

生ハムやソーセージなどの加工肉が並ぶショーケース。なかには稀少な品も!美味しそう…

壁にはドイツの国際大会の賞状やメダルがずらり。つい見とれてしまいます。

村田さんは、当時何もなかったこの場所に思いきってお店を移転オープンしました。ちょうど県の中心地であることから各方面からのアクセスが良いこと、また「市街地から遠くても、味や品質を追求し続けていればきっとここまで足を運んでくれる」という信念もあったのだそう。「メツゲライ・イケダ」が移転オープンしたのち、周りに続々とオープンしたお店のお客さんが相互に行き来するなど、利益の相乗効果も生まれています。自社肉に対するこだわり、また村田さんが感じる富山の地域性や食事情まで、盛りだくさんに語って下さいました。

お話を伺ったのは販売スペースに併設されたイートインスペース。キッチンカウンターもあり、イベントに貸し出すことも。

村田さんのお話に、皆さん真剣に耳を傾けていました!

このあとは、村田さんと一緒にこのエリア内の店主さんを訪ねて歩きましたよ。

「メツゲライ・イケダ」のお隣は「ブーランジェリー・イマムラ」さん。主に富山県産の素材にこだわったパンを製造販売しておられます。もともと「メツゲライ・イケダ」のハムやソーセージを仕入れるなど村田さんとも交流があったというイマムラさんは、ちょうどメツゲライ・イケダの1年後に移転を考えるタイミングがあり、この場所に移転オープンされたのだそう。こだわりを持って取り組むお店同士の繋がりが感じられます。

当日は店主の今村さんお一人での営業ということでお話は伺えず。でも見学や購入はどれだけでも!と言って下さったので、参加者の皆さんは続々と購入されていましたよ。

そして、次に訪問したのは「hazeru coffee」さん。スペシャルティコーヒーの焙煎から販売まで行っています。

店名の”hazeru”は「豆が爆ぜる(はぜる)」という焙煎過程の現象を表す言葉から。ロゴも可愛い。

ご自身も富山への移住経験者である、「hazeru coffee」店主の窪田さん。

店主・窪田豊久さんは、石川県出身。大手コーヒーチェーン店で修行を積んだのち独立されました。奥様のご実家からも程近い古沢地区に、ご自身も好きだった「ブーランジェリー・イマムラ」さんが移転オープンされたことを知り、この地での開業に興味を持ちました。小さなお子さんの子育てをすることも考えて、店舗兼自宅として移住・開業されたのだとか。

普段はお客さんがゆったりとコーヒーを味わうイートインスペースで、じっくりとお話を伺いました。

一杯ずつ丁寧に淹れて下さったコーヒーをいただきながら、窪田さんの移住や起業にまつわるお話を伺いました。

そして最後に訪れたのは、大正8年創業の「引網香月堂」さんです。

丸い紅色が印象的な暖簾が目を引きます。思わず中を覗いてしまいますね。

“老舗和菓子店の本店移転”という大業を遂げたのは、四代目の引網康博さん。創業以来、県西部のほうにお店を構えていましたが、さらなる発展と和菓子の可能性の開拓を考え、もともと交流のあった村田さんや今村さんにも相談し、この地への移転を決意されました。

丁寧で親しみやすい語り口で迎えて下さった、四代目店主の引網康博さん。

ご自身が成した大きな決断と挑戦の日々を、移住希望者である参加者の視点に立って語ってくださった引網さん。力強いお話に、参加者の皆さんも背中を押されたのではないでしょうか。

和モダンな雰囲気の店内。このスペースでは若い人も和菓子に親しめるようにとイベントなども開催。

なんだか貴重な引網さんと村田さんの2ショット。信頼し合っておられる様子が伝わってきました。

店主さん同士の温かい繋がりや、互いに高め合いながら新たな挑戦をし続ける姿勢に、深く感じ入った視察訪問でした。そして最後に、わずかな時間でおみやげ購入タイム。「今夜、宿泊先でのおやつタイム用に…」とあれやこれやと購入された方もいらっしゃいましたよ。

 

古沢地区の店主の皆さん、お忙しいなか温かく迎えて下さり、ありがとうございました。このあとは再びバスに乗り込み、次の目的地・射水市新湊にある内川地区へと向かいます。

バスの中で早速いただいた「いちご大福」。ひと足お先に春を感じられました♪

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